歯科医院経営の本質

歯科医院においてのビジョンとは何か

歯科医師の先生にビジョンはなんですか?と尋ねるとよくこんな答えが返ってきます。

・予防に力を入れています。
・インフォームドコンセントを大切にしています。
・痛くない治療を心がけます。
・最新の医療技術を導入しています。

多くの院長先生からこのような回答が返ってきます。しかし、これはビジョンではなく診療方針になります。

 

ではビジョンとは何のことでしょうか。

ビジョンとは組織のあり方、姿勢のことです。

診療方針のように診療に限ってではなく経営全体の方針のことです。

より詳しくいうと、経営姿勢のもとに、組織が目指す将来の姿を、社員や顧客、そして社会に示したもの、ということです。つまり存在価値、社員、顧客、社会にとってその組織がどういう存在なのかを示したものがビジョンになります。

  • なぜビジョンが必要か

そもそもなぜビジョンが必要なのかというと、人を動かすために必要なのです。クライアントの気持ち、スタッフの気持ち、また、経営者である院長先生の気持ちを動かすために必要となります。良いビジョンを目指せばクライアントもスタッフもついてくるものです。

  • 良いビジョンとは

院長先生がわくわくすることと顧客やスタッフが貢献できることを両方叶えるものになります。2つの要素を兼ね備えていないと長続きしません。例えば「地域一番の歯科医院になる」のように患者さんにあまり関係ないことであったり、「良質的な医療を提供する」のように、あまり具体的ではなかったりする場合は「良いビジョン」とはいえないでしょう。そのためにはまず先生が本当にやりたいことは何なのかわくわくすることは何なのかを考える必要があります。

  • バランスが大事

上手くビジョンを立てることが出来たとして、それが収益に見合わない夢物語であればまったく意味がありません。歯科医療も慈善事業ではないですし、院長先生の生活にもかかわってくる以上うまくバランスを取ってビジョンも収益も追わないといけません。

ここでいうバランスというのは単に割合や比率の問題ではありません。

このように考えるとうまくいきます。ビジョンは脳、収益が心臓と血液です。どういうことかというと、何のために生きていますか?との質問された時に、「私は血液をさらさらにするために生きています」
――このような答えを言う人は中々いらっしゃらないと思います。どちらかというと「もっと感動したい、教養を上げたい、文化度を高めたい、もっと思いやりのある人間になりたい、人の心がわかるようになりたい」――こういった脳の進化に繋がることをお答えになる方が多いのではないでしょうか。

収益目的だけで歯科医院経営をするということはこれと同じことなのです。脳の進化、つまりビジョンを目指すために、血液をさらさらにして健康を保つ、つまり収益を上げる、ビジョンに向かっていくための力の源として収益を上げていく、こうすることでバランスが取れていきます。

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