歯科医院経営の本質

経営者(院長)と従業員(スタッフ)の立場の違い

歯科医院の従業員に対して、「どのような組織風土が理想か?」と尋ねると、最も多いのが「一体感」です。

経営者と従業員が「一致協力」し、「一丸」とならねば組織の発展は望めません。経営者がリーダーシップを発揮し、従業員がそれにつき従う。これが組織運営と発展に必要不可欠であることは間違いありません。

ここでいう「一致協力」とか「一丸」という言葉は、全員が同じ意識になる 「一体感」とはまるで違いますね。

経営者が従業員と同じ立場、または「平等」であるはずがありません。

組織の中で、経営者は従業員と「仲間」であってはなりません。

あくまで雇う側と雇われる側という立場の違いは明確にしておく必要があります。

「従業員に辞められたら困る」という意識を持つと、ことさら「皆でがんばろう」などと口に出しがちですが、経営者とはリーダーシップを問われる立場にあります。

経営者がこういう言葉を口に出してしまうと、従業員は経営者が思う以上に「自分たちがいなければ医院はやっていけない」と思います。そしてこの意識が「院長も従業員も同じ立場」などという誤った考えを蔓延させます。

経営者は医院のためにお金を出す立場、従業員はお金をもらう立場であり、立場が全く異なります。

医院の運営上、何かあったときにお金を出す、つまり自分の財産を投げ出してでも医院の存続を支える決意があるかないかが、雇う側と雇われる側の決定的な違いです。

組織の「一丸」とは経営者をトップにおいたピラミッド型の組織に対する所属意識をいうのであって、決して全員横並びということではありません。そういう思いがなければ、院長先生は経営者として組織を引っ張っていくことができません。

「院長のやることは間違いない、院長を信じてついていく」

このような組織には、平等や、風通しの良さを求める従業員は存在しません。

「平等」「風通しのいい」組織は、無責任な従業員にだけ都合がいい組織です。

こういった観点も、歯科衛生士や歯科助手さんの教育に必要な要素なのです。

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